ゲンゴロウ郷の米

龍谷大学政策学部 × 三重・森本地区

ゲンゴロウさとこめ

2016年、龍谷大学×地域協働事業では、絶滅危惧に指定された二種類のゲンゴロウを発見しました。地域の自然資源の豊かさの指標としてゲンゴロウを活用し、ゲンゴロウと共生できるお米づくりに取り組んでいます。2022年、学生さんと一緒にパッケージを一新しました。

ゲンゴロウ郷の米のご購入・
お問い合わせはこちら

三重・森本里力再生協議会 農法委員会
Tel.0772-64-4091 Fax.0772-68-0157
担当:芦田/090-1585-1972
メール:miemorimoto.kyoto@gmail.com

 三重・森本里力再生協議会 
 農法委員会 

三重・森本の農地を守る

少子・高齢化で後継者が減少する三重・森本地区で、先輩たちが培ってきた優良な田畑を保全していくため、地域で話し合い、地域と学生が連携し、「ゲンゴロウ郷の米」を作っています。

【ゲンゴロウ郷の米(生物多様性米)の基準】

  • ①品種はコシヒカリとする
  • ②ひよせ(中干後、生き物が住めるようにつくられた水路)を作る
  • ③ネオニコチノイド系農薬を使用しない
  • ④中干の時期を遅くする(オタマジャクシがカエルになる時期まで待つ)
  • ⑤水田・ひよせで中干の前後に生き物調査を実施する

コシヒカリの栽培において、化学肥料・農薬を半分以下に減らし、生物多様性に配慮しながら栽培しています。

ゲンゴロウ郷の米の取り組み

1 農村再生への取り組みがスタート

休耕田や遊休地が増え、田畑の後継者が不足している当地域に、2015年7月、龍谷大学政策学部の大学生がやってきました。活動の目的は、水田や水路、ため池で生物調査を行い、生息する生き物とその地域に住む人々の暮らしとの関係について調べ、人と自然の共存を模索することでした。さらに、生産活動を行い、地域に経済循環を起こしたいというビジョンもありました。

2 水田・水路での生き物調査

2016年11月まで、1年半にわたって調査を行い、多様な動植物が生息、多くの生き物のすみかとなっていました。その中に、農薬等で汚染されていないきれいな水中でしか生息しない、絶滅危惧種に指定されているマルガタゲンゴロウやクロゲンゴロウが発見されました。

3 住民対象の地域報告会

地域報告会で、学生から、「生物に優しい農業・農法を行うことが生物多様性・環境保全に繋がり、その農法から作られた農作物は、ブランド農作物として高い付加価値をつけ市場に出すことができ、地域に経済循環を起こすことができる。その結果として、生き物にも人にも良い影響が出る」という提案がありました。

4 付加価値米の田植え

2017年春、絶滅危惧種が発見された0.5ha(5反)の水田で生物多様米(付加価値米)の生産活動がスタート。地域住民と学生が共同し、田植えを行いました。

5 稲刈り

米作りはこれが一番大変。そして、実りの秋を迎え、およそ2000㎏の米が収穫できました。

6 「ゲンゴロウ郷の米」ネーミング

収穫できた米のネーミングを学生と地域住民で考案した結果、「ゲンゴロウ郷の米」と決定しました。令和4年度にパッケージが新しくなりました。

7 令和4年、龍谷大学内で販売活動

学生たちの発案で、龍谷大学内で「ゲンゴロウ郷の米」のPRを兼ねて販売。美味しさを知っていただき、ファンを増やしていくことができました。