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里の人インタビュー:田崎さん夫妻③ 〜人との出会いで広がる未来

地域のこと

―ではここからは今後のことについてお聞きできればと思います。由美子さんは今やってみたいことはありますか?

由美子さん「加工品を作って販売できるような場所が欲しいねって思っているんです。加工品の作る場所、そしてちょっとお昼にでも休憩してランチをできる場所。地域の中にほっこりゆっくりできるところがないので。居場所みたいな感じで、長靴履いたまま「今日はお昼なんだいねー?」って言うて、今日はおうどんかなんかってメニューが出てたら、ほんなら今日はここで食べて帰ろうかなって。

独居の方も多くって、お弁当とってらっしゃる方もいるんですよ。そういう方に週一回でもまんぐるわのお弁当が届けられたら、地域の中で見守りもできますよね、お年寄りを。そういうみんなが集える憩いの場作りみたいなのを将来的にはできたらいいなと思っているんですけど。ちょっとそれも夢かもしれないけど。でも軽トラ朝市が一つ夢だったんですね。それが今できてるんですよ今。そしたら不可能ではないかもしれないなと思いまして。」

―素敵な目標ですね。そういったことに取り組む中で新たに課題も見えて来たと思うんでうが、それについてはどうでしょう?

由美子さん「加工品作ったり、お弁当作ったりするためにはやっぱり安定した野菜作りできないといけないでしょ。やっぱりその辺は安定してないんです。それが課題なんですよ。年間を通してやっぱり野菜を作って。

こんにゃく芋も去年はものすごい不作で、取れなかったですし。大根のお漬物も欲しいなあて言われても、今それぞれの畑で作ってるんですよ。こんな長いものがあればこんな短いものがあったりだとか。もう10本ぐらいしかないよとか。例えば30本くださいと言われてもそんなないんです。そういう安定した野菜作りを目指して行かないといけないなというのが大きな今年の課題なんですね。」

―ありがとうございます。今後お二人はこの地域がどうなってほしいと思いますか?

由美子さん「こないだ若者たちとイベントでご一緒した時に、その時感じたんですけど若者たちはみんなすごく目標を持ってますよね。それに私は感動して。

昔からずいぶん変わっているんですけども、変えていいことと変えていけないことがあるんだって主人がいつも言うんですね。やっぱりこう年々、いつまでも過去のこととか昔のことを引きずらなくてもいいけども、変えていく必要があることもたくさんあるんだけれど、やっぱり変えてはいけないことをどう若い人たちにつなげていくか。

で私たちが培って来たもの大事にして来たものを、若い人たちのエネルギーやアイデアとか世の中の流れが一緒になったらすごい明るい未来があるんじゃないかって私感動したんですよ。若者だけでもダメだし、年寄りだけでもダメだし。そこにどう若者が入って来てくれて、一緒に地域をどうしていきたいかと言うことが話し合えたらいいなと思って。

そんなまんぐるわ三重森本の野菜作りから地域をどうしたいかってとこまで考えてます。野菜を作って売ることによって地域を元気にしようっていうのが目標なので。」

喜芳さん「最近は田んぼの中は管理するけど、外側は知らんという方が増えて来とるんですね。外側の草を刈ったりしないとか。昔はそうじゃなかった。これは変えたらいかんことだと思う。そうして個人個人が守らなかったら、田んぼの景観として守れない。

だからあちこち視察に行くときに目が行くのは土手の草です笑。ちゃんと刈ってあると、おお、この地域はちゃんとしてるなと思う。

やっぱり地域の景観は誰かに守ってもらうものじゃなく自分たちで守っていかないといけない。

三重森本里力協議会のメンバーと。
写真一番右が喜芳さん。

農業で関わってくる人が減って来ているので、森本の自然を守る人がだんだん減って来ているのは悲しいですね。だからイノシシが出て来ていてもわからない。大勢ならわかるんだけど、今は10人ちょっとですね。今は5分の1くらいになった。

農業する人が減って来て、サラリーマンが増えて来てる。今変わり目のところに来てるんじゃないかなと思う。

新田さんが言うには「補助金がなくなってからが本物の活動だ」と言っていたけどそうだと思う。そこに龍大生の子達が入って来てくれたり、里の高教員の吉岡大ちゃんが入って来てくれたり。森本だけでもできなかったし、三重だけでもできなかったし。今、変わりつつあるん違うかなと思う。

ホームページを作ったり、お試し住宅を作ったり、工業団地もできる予定だし、今ほんまに大きく変わっているから、その波に乗らんといかんのかなと思う。皆さんに言ってもらってしてるときに応えないかんと思う。応えるから周りも何とかしてやろうという気持ちになるだろうし。今はチャンスだと思う。」

由美子さん「人との出会いっていうのがすごい行動を広げてくれた。行政の方だったり、地域の人だったり、若者だったり。京丹後にこんな若者がたくさんいるんだと思ったりとか。

改めて地元の誇れるようなことが見えたりとか。聞けたりとか。地域のおばちゃんたちと一緒になんかやったりだとか。働いている時は本当に職場と家の往復だったから、地域のことなんもできなかったんですよ。主人とはよくいうんですけど、定年したら、今までお世話になったんだから地域に貢献やなっていうことで。そういう思いは持ってるんです。今まで地域に子どもも育ててもらったし、私も育ててもらっただろうし。だから何か恩返しというと大げさだけど、私に何ができるかなって考えてます。

今私は好奇心の塊なんです。私は今まで蓄えて来たものプラス、私が今モットーにしてるのは笑顔とチャレンジと感謝なんですけど、いろんなことにチャレンジしていきたいんです。いろんなことがやりたくって仕方がないんです。今が一番生き生きしてます。」

―由美子さんを見てると本当に生き生きしているなあと感じます。お二人の前向きな意見をお聞きし、今後三重森本はもっといい地域に変わっていくんじゃないかと楽しみなりました。今日は長時間のインタビューありがとうございました。